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現在歯科医院で行われているインプラント治療の問題点

インプラント治療の基本は見える治療です

藤田歯科クリニック昨今のインプラント治療は基本を疎かにした治療法が確立されていると懸念を抱かざる負えない状況です。

感染予防からインプラント体(フィクスチャー)を埋入する際は清潔に行いたいものです。歯肉内(神経の先)に膿袋などが存在する場合も多々有ります。インプラント体をそのまま埋入すると感染のリスクは計り知れません。

この様な状況で歯ぐきを切開しないフラップレス手術を安易に行ってしまえば、インプラント体埋入後、実後感染により脱落してしまうことでしょう。また、顎骨時の骨のかけらなどが残った状態でインプラント体を埋入すると感染症のリスクは高くなります。

マイクロスコープで患部を、「直接目で見て確認」することは基本的な事です。

最近の歯科治療はこの「直接目で見て確認」する事が疎かにされているのが大きな問題だとご指摘致します。

歯科医師によってインプラントの治療レベルは大きく異なります。

賞状一般的に歯科医師は医療メーカーで4~5日程度の講習を受けただけで、「インプラント専門医」「インプラント専門クリニック」「インプラントセンター」を謳っている歯科医療施設が数多く存在します。

そもそも大学では最近までインプラント教育は殆ど行われておらず、卒業してからの各自の個人研鑽によるもので知識や技量が大きく左右されています。

例えば、短期間の研修を受け受講修了書を獲得し治療を行っている歯科医と、アメリカや海外での専門研究施設等で長期に渡り勉学に励み、治療経験を積んだ歯科医とでは明らかに知識や技量に差が生じます。

歯科医師はインプラント治療において、何時・どこで治療の教育を受け、治療技術を習得したのかが非常に大事なポイントです。

厚生労働省もインプラントにおける見解をホームページ上で発表しております。
明確な「ガイドライン」は未だ確立されていない状況です。
現状、ガイドライン的なものとして次のものがようやく示されています。

①歯科インプラント治療指針 平成25年3月 日本歯科医学会編
②『口腔インプラント治療指針』 発刊にあたって 平成24年6月10日 公益社団法人
日本口腔インプラント学会
③歯科インプラント治療のためのQ&A 平成26年3月31日 厚生労働省委託事業
歯科インプラト治療の問題点と課等 作業班

インプラント治療は外科手術が必要です。

大学のカリキュラムの中にインプラントのカリキュラムは存在しませんので当然手術の体験も有りません。

イメージ厚生労働省委託事業「歯科インプラント治療のためのQ&A」では、インプラト術前検査でのCT重要性について、インプラト治療に適した画像情報を有している。従って、安全なインプラト治療のための検査としては、単純X線撮影にCT撮影を組み合わせることが有用と考えられる。

つまり、インプラント治療ではCT撮影は必須の検査であり、より安全な確実性のあるインプラント治療が行えます。

実際に、十分な経験や知識、設備を持たないまま手術を行ってしまった結果、医療事故や多くのトラブルから訴訟問題になっているケースも少なくありません。歯科インプラント手術をする際、歯科医師のミスや技量不足のために大量出血したり、麻痺が残ったりするトラブルが相次いでおり、死亡事故も報告された。

2011年12月には、独立行政法人国民生活センターでは、国民生活センターは5年間で2,000件以上(2,086件)の相談が寄せられていると発表しています。

「契約・解約に関するもの」が1,390件、「価格・料金に関するもの」が740件、「接客・対応に関するもの」が436件などと、ほとんどがコミュニケーション不足にかかわっているものです

一方、九州インプラント研究会では、2,515人を対象にした調査報告では「大変満足」54%、「満足」44%で、実に98%の方がインプラント治療に満足しているのです。

その反面、2012年に行われた歯科医師に対する調査では、重篤なトラブルが3年間で421件報告されています。

「インプラント手術関連の重篤な医療トラブルについて」と名付けられた調査報告書では、学会の認定医療施設79箇所(主に大学病院)に対して、09年1月~11年12月の3年間に発生した重篤な医療トラブルに関するアンケートが実施され、74施設から回答があり、その結果3年間で発生した事故は421件と報告されています。

調査対象になった認定医療施設は、市中の歯科医院でインプラント受けてトラブルを抱えた患者さんの、受け皿のような存在になっている現状が報告されており、症例の殆どは他の医療機関で発生したトラブルの後処理したケースだそうです

インプラント専門医としての技量(症例数、実績)・設備について

歯科医療施設のホームページでは、「インプラント専門医」「インプラント専門クリニック」など、掲載しているものを多く見かけます。

日本国内にインプラントに関する学会は複数存在しております。
それらの学会が認定する「専門医」の他に、歯科医師が集まる勉強会や、メーカーが企画した講習会に参加するだけで、「専門医」の認定を受けられるものまであります。

一部の大学では、授業を新設して、治療の技術とモラルを向上させる取り組みを始めています。
また、自由診療とはいえ、何らかの規制・監督が必要な時期に来ているというという声が高まっています。

感染リスク 滅菌室

滅菌装置の滅菌体制の国際水準とされるレベルは「クラスB」で、あらゆる菌を確実に滅菌し、コンピューター管理の元で毎日記録することを義務付けている国が多くあります。

感染リスク 滅菌室日本国内ではまだここまでの体制はあまり普及しておりませんが、国際的にみれば本来の医療現場ではごく当然の配慮なのです。ここまでの滅菌体制を行って初めて、患者様に対して安全な治療を行っているといえるのです。

減菌装置の設備について

問題点

歯科医療で使用する器具は徹底的な滅菌が必要です。

歯科医療の現場では「院内感染」の防止に最大限の注意を払う必要があります。
歯科医院では、毎日患者さまの歯を削ったり歯石をとったり、医療器具は常に口腔内粘膜や歯に接触し、血液や削られた歯、唾液等の飛沫も浴びる事になります。

口腔内にはいろんな細菌が棲んでおり、また患者さまのなかには、さまざまな持病を持った方もおられます。

インプラント手術のとき、患者さまの口腔内で使用する器具に、万が一でも他の方の血液成分や細菌・ウィルスが付着していたら大変な事になります。手術が完壁であっても、術後に大きなトラブルを起こしてしまいます。

インプラント手術は空気の清浄なクリーンな個室で行い、使用する治療器具は完全な減菌を行う必要があります。当院では厳格なヨーロッパ基準に適合した国際的な減菌システムを早くから採用してインプラント手術を行っています。

厳格なヨーロッパ基準に適合した滅菌システム

効率的かつ有効な感染防止対策と安全・安心な医療環境のために・・・

当院では、院内感染などの事故を決して起こざないよう、スタッフ自身が「安心して受診できる」と思えるような万全の感染対策を整え、患者さまをお迎えしております。

ケミクレーブ

ケミクレーブ

高圧アルコールによる蒸気滅菌器です。

高圧アルコールによる蒸気のため殺菌効果が高く、器具のさびも防ぎます。

 

「院内感染」という言葉ですが、「感染」は病院に限らず、歯科、製薬/薬品開発など医療に関わるすべての環境にその原因が潜んでいることが考えられます。

そして、時として、何かの原因により、様々な微生物が、人の体内の本来存在すべきではない場所に入り込むことで感染します。そこで、その微生物が増殖することにより、その人の体に発熱や炎症などの「感染症」を引き起こします。

感染症の基となる「感染」は、感染の輪と呼ばれる6要素がつながったときに初めて成立します。「感染対策防止対策」の基本は、「感染の輪をつなげない」ということであり、この「輪をつなげない」=「感染防止」のためには、「感染経路」を断ち切るのが、もっとも効率的な方法だと考えられます。

医療現場で使用する器材が、感染経路にならないよう、適切に洗浄~滅菌し、次の患者様のために準備することも重要な感染防止策の1つです。

北欧のスウェーデンは、世界的な歯科医原先進国です。医療器異の滅菌についても、世界で最も厳しい基準を設けている国でもあります。当院では、そのヨーロッパ基準に適合したスウェーデンのイェテボリ大学の滅菌システム「GETINGE(ゲティンゲ)」とまったく同じ装置を導入しています。インプラントを筆頭に歯科医療全体にとって、滅菌は最も重視すべきことのひとつです。

滅菌システムは、ウイルスを瞬時に失活状態にできるEO水生成器や、付着物を超音波の振動で剥がす超音波洗浄機、90℃の熱湯を噴射するウォッシャーディスインフエクターという、巨大な食器洗浄器に似た装置もあり、手術室で使用される汚物容器や機材、清掃用具などの汚染除去と加熱除染、乾燥を自動で行います。

もちろん熱に弱いプラスチック製品を低温殺菌できる装置もあります。こうして滅菌した器具は、1人分ずつパックし、さらにオートクレーブという装置にかけて、滅菌の難しい真菌の芽胞まで、徹底的に死滅さる必要があります。

インプラント手術において

インプラント専用個室の手術室が必要な理由とは

インプラント手術においてインプラント手術は全て、空気清浄装置のついた専用オペ室で行います。汚染ゾーン・減菌ゾーン・クリーンゾーンを設けるなど、外科手術は完全でクリーンな個室で行う必要があります。

空気中には、ハウスダストと呼ばれる汚れが存在し、人間の目には見えないバクテリアや花粉、砂、鉱物繊維、カビの胞子、ダニの糞や死骸、髪、フケ・アカなどが多く浮遊しています。そしてこれらには、さまざまな感染症やアレルギーの原因となる物質も含まれています。

歯科医院では、毎日多数の患者さまのお口の診療を行っており、診察室には常時削った歯の切片やセメント、金属片、血液成分、唾液などが存在しています。患者さまのなかにほ、内科的な疾患を持った方もおられるでしょう。同じ診察室の中で外科手術を行えば、感染症などの大きなトラブルを起こす危険があります。

服装にも、細心の注意を払います。手術室ではスタッフ全員が、滅菌された使い捨て(ディスポーザブル)の手術着・帽子・グローブ・マスク等を着けて手術を行います。

高度で繊細な治療を行うための充実した設備

高度で繊細な治療を行うための充実した設備インプラント埋入手術を受ける患者さまの多くが、歯を失ったことによって顎の骨の量が少なくなっています。
そこで、手術ではサイナースリフトやGBRなどの骨造成術を行うことになります。また、顎に多く集まる血管や大切な神経を避けながら、理想的なかみ合わせができる位置を計算して、インプラントを埋め込まなければなりません。

インプラントは専門性が高い知識と技術を必要とする治療であると同時に、非常に繊細で、かつ精密さを要するのです。手術のためだけに集中できる専用のオペ室は欠かせません。
オペ室には外科用の診療台、影のない明るい視野を作り出しながら手術部位の温度上昇を起こきない無影灯(オペライト)、患者さまの全身状態を管理するための機器など、特殊な最新設備を取り揃えています。

またインプラント治療には細かい器具が多数必要になりますので、全てをきちんと減菌することはもちろん、スムーズに手術を進めるために、必要な器具を手順にそって手際よく手に取れる場所に配置することや、器具を載せる台や備え付けの大型治療器具の最適な位置を計算し、スペースを確保する室内レイアウトも重要です。

このようにインプラントのオペ室は、機能的で衛生的に処置を行うことができるよう、配慮しなければなりません。充実した環境により、安全でなおかつスピーディに手術を行うことが、患者さまの心身の負担を軽減することにもつながります。

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